2011/06/15

「営業が出来ない」ということの意味。

 緊急雇用対策から含め1年間仕事を手伝ってもらっていた人が先月末で退社しました。またプラスアルファドットティーヴィーは一人体制になります。

 「震災による売上の低下」がきっかけではありますが、3月までのレギュラーが終了し、「出社」することだけが「仕事」になってしまい「雇用の継続を続ける」=「さらに経営を圧迫する」になったので話をし「休業」というカタチで雇用を継続させていましたが、結果5月末でということになりました。

 緊急雇用対策の終了後、7ヶ月におよび毎月赤字を出すスタッフを抱えるなど得るものが限りなく少ない雇用関係でしたがある面勉強になった部分もあります。

 「ものづくり」をする人間の多くが「営業ができない」ということを言います。僕は広告代理店の営業上がりなので、「営業」が大好きですし、「出来ない」という意味が正直わからなかったというのが本音です。

 起業し、フリーランスで3年もの間、映像業界という専門能力で戦う分野で生きてこれたことの半分以上は「営業が好き」ということによるものだとさえ思っています。

 逆に、僕が仲良くしている「ものづくり」する人たちに「営業ができない」人はいません。みんな確かな技術に合わせ、自分自身のプレゼンテーションがしっかりと出来、クリエーターである以前に人間としての魅力を持っています。

 この違いは何なのだろう?と考えるいいきっかけになったことが唯一今回のプラスの部分です。

 「出来ない」という人、これは「営業」の意味を取り違えているか「出来ない」のではなく「やらない」んですね。僕らの営業というのは「モノ」を売るだけでなく「仕事」を作ることです。セールスではなくクリエイティブなんです。自分のやりたいことはコレですって自分自身を告知し相手に伝えることです。これはお客さんに対してだけではなく、スタッフ同士でも親兄弟に対してでも、友達でもブログでもTwitterでも何でも同じととで、自分の「何」をやりたいかを伝えられなくてお客さんの伝えたい「何」を伝えられるか!ということだと思う。

 自分のやりたいことを「仕事」にしていくというのはそういうことなんじゃないかと思う。

 「営業が出来ない」ということはイコール「やりたい仕事を作れない」ということ。
 
 じゃあ「営業」ってなんだ?っていうと僕が思う今のこの仕事における「営業」は「相手を知ろうとする行為の過程」だと思う。「売る」よりも「知る」だと思う。「知って」から「考えて」はじめて「売る」「創る」だと思う。これは対お客さんに限ったことではない。社内もそう、同業社や協力社に対しても同じ。営業がセールスではなく「仕事を作る」クリエイティブなのだから当然。

 仕事における「営業」は「創る」ために必要なことであって自分のやりたい「創る」というのは実は最後の行為でしかない。その「創る」のためにアクションをこと全てが「営業」なのだろう。人と会って話をしたり、情報を集めたり、プレビュー用のサンプルの制作や実績のアーカイブ。「数字つくる」行為全てが「営業」だと思う。

 「営業が出来ない」という人はこの「仕事を作る」というところもやろうとはしない。ちいさな組織においてこの「営業が出来ない」(仕事を作れない)で社内で受け仕事というのはイコール仕事をしていないのと同じだ。

 何度も「何をしたいのか?」と聞いたが結局1年間何をしたかったのかわからないままに退職していった。

 「クリエイティブ」な仕事はハローワークにはない。「クリエイティブ」な仕事は本気で「ものづくり」をしている人たちが自分たちで「創っている」のだ。



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