2010/07/10

サルわかAEVol.004/「編集で何とかして!」

10年前広告代理店の営業として就職して、
3年経ってからどうしてもAfterEffectsを使って仕事をしたくて
CMをメインでやっているポスプロに就職した。

その当時よく聞いた言葉
「編集で何とかなりませんか?」

撮影時に気がつかなくて映りこんだ看板、人、鳥、モノ…
毎日毎日それを消して消して消してという第一線の日々だった。

3日寝ないで消し作業。
3日目には消したはずのPCの画面に
小さい死神が見えたり見えなかったり...

過酷な仕事だったが、第一線は静岡でモンモンと映像を作っていた
自分にとってはとても刺激的な日々だった。

今年になって少し気合の入った仕事があった。
大手某社のサービス紹介VP。

これまでも何度もいっしょに仕事をしてきた仲のいい制作陣、
はじめて仕事をする実力ある監督さんと腕のいいカメラマン。

編集マンとして入った今回、自分でも納得できる仕事ができた。
撮影時には問題なかった“モノ”を「何とか消して!」
ぼかしてもいいくらいの話だったけど、それではポスプロあがりの
AfterEffects使いとしては納得いかないのでコチコチがんばって消しこみ作業。

消しこみ作業は「セオリー」と「慣れ」と「アイディア」と「力業」のバランスだと思う。
※偉そうですみません。


【OKカット】→【撮影素材】→【撮影素材/OKワイプ】

今回はAfterEffectsとPhotoshopを使って作業。
・AfterEffectsで看板の端っこの部分を静止画を一枚書き出し。
・Photoshopで増殖、目隠し素材を作る。
(今回はフルサイズ960×540いっぱいにする。)
・AfterEffectsにいれ目隠し素材をプリコンプ(←これがコツ)、
「目隠しプリコンプ」作る
・撮影素材の隠したい看板の四方(4点)をトラッキングして
コーナーピンで合わせる。
・角の部分がどうしてもカクカク合わないので「目隠しプリコンプ」の
中の目隠し素材をマスクして角の部分を消す。

あら不思議きっちり看板の文字が隠されて縞模様もばっちり!

・同様に反対側も作業して、
・隠れちゃった電線を書き足して完成。

大変なこととわかってても絶対にできるということもわかっている。
久々に大手術!
やっぱAfterEffectsはすげぇ!